こんにちは、台湾在住のれんです。
今回は部品の加工についての中国語をご紹介します。
ドリルでの穴あけやタップ切りを中国語でなんて言うのか?
まあ専門用語なので一般の方であれば知らなくても日常で困ることはありませんよね。
が、しかし私は困りました。仕事が専門職なもので(^_^;)
身振り手振りで伝えれば中国語がわからなくてもなんとかなります。
でもきちんと言葉で伝えたいですよね。
言葉で伝えることで台湾人や中国人とコミュニケーションをより深める事が出来るはずです。
外国人が自分の国の言葉で話してくれるとやっぱり嬉しいでしょう。
あなたが出張で台湾や中国に行った時に通訳を介さず使ってみて下さい。
目次
1 穴あけ加工
ここに穴をあけて下さい
qǐng zài zhè lǐ zuān kǒng |
請在這裡鑽孔 |
チン ザイ ヂァ リー ズゥァン コン |
設備や部品、鉄板などにドリルなどで穴をあけて欲しい時はこう言います。
”請” は「~してください」「どうぞ~してください」といった、お願いする時に使う言葉です。
”在這裡” ですが、この時の ”在” は「~に(~する)、~で(~する)」という意味をもつ前置詞になります。
”這裡” は「ここ」という意味なので ”在這裡” で「ここに(~する)、ここで(~する)」となり、(~する)に当たるのは次の語句の ”鑽孔” です。
”鑽孔” は「穴をあける」という動作を表しています。
全体で「ここに穴をあけてください」「ここに穴あけをしてください」となります。
関連する単語
「きり、ドリル」は ”鑽頭”(zuàn tóu)
「電気ドリル」は ”電(動)鑽”(diàn (dòng) zuàn)
2 タップ切り
ここにタップを切って下さい
qǐng zài zhè lǐ gōng yá |
請在這裡攻牙 |
チン ザイ ヂァ リー ゴン ヤー |
あけた穴にタップを切ってほしい時はこう言います。
”攻牙” は「タップを切る」「ネジ山を切る」という動作を表しています。
全体で「ここにタップを切ってください」「ここにネジ山を切ってください」となります。
関連する単語
「タップきり」「ネジきり」は ”絲攻”(sī gōng)
「ネジ切りダイス」は ”螺絲攻牙器”(luó sī gōng yá qì)
「タップハンドル」は ”絲攻板手”(bǎn shǒu)
3 穴をあけてタップを切る
ここに穴をあけてタップを切って下さい
qǐng zài zhè lǐ zuān kǒng 、 zài gōng yá |
請在這裡鑽孔、再攻牙 |
チン ザイ ヂァ リー ズゥァン コン、ザイ ゴン ヤー |
部品の取り付け穴をあける時は、穴をあけてタップを切るまでが一連の作業になりますよね。
穴あけとタップ切りをひとまとめで言ってしまいたい時はこう言います。
”再” は色々と意味がありますがここでは「それから」という意味で使われています。
全体で「ここに穴をあけて、それからタップを切ってください」となります。
4 加工に出す
この部品を加工業者へ加工に出して下さい
qǐng bǎ zhè ge líng jiàn ná dào qí tā jiā gōng chǎng shāng qù jiā gōng |
請把這個零件拿到其他加工廠商去加工 |
チン バァ ヂァ グァ リン ジェン ナー ダオ チー ター ジャー ゴン チャン シャン チュィ ジャー ゴン |
加工業者へ加工に出してほしい時はこう言います。
ただ、どんな加工をするかは加工に出す台湾人が理解しておく必要があります。
例えば溶接や研磨、切断や塗装といった具合に加工する内容を設備スタッフと話し合い、うちの会社では出来ないと判断すれば「この部品を加工に出して下さい」と言ってください。
この文、長いですが一つずつ見ていきましょう。
この “把” は把構文と呼ばれる文で使われて、この文章も把構文になります。
把構文とは、本来後ろにある目的語を 動詞の前にもってくることで、目的語に対して何らかの処置を加えたり、影響を与えることを表す文です。
”這個” は「これ、この」、”零件” は「部品」、”拿” は「持つ、とる、つかむ」という意味。
”到” は「~まで~する」、”其他” は「ほかの、その他の」、”加工” は「加工、加工する」という意味。
”廠商” は「製造業者、販売店、売り手」、”去” は「行く」という意味です。
”這個零件”「この部品」を ”拿到~去加工” 「加工に~まで持っていく」、どこまで行くかというと ”其他加工廠商” 「ほかの加工業者」へとなります。
全体で「この部品を他の加工業者まで加工に持って行ってください」となります。
非常に長い(^_^;)
さらに言い方が教科書的ですよね。全盛りです(笑)
この文は正確な言い方、試験で出るような言い方が知りたい方向けです。
という事で、下の文を見て下さい。こちらの方が会話でよく使う簡単な言い方です。
これを加工に出して下さい
qǐng bǎ zhè ge ná qù wài miàn jiā gōng |
請把這個拿去外面加工 |
チン バァ ヂァ グァ ナー チュィ ワイ ミィェン ジャー ゴン |
まず ”零件”「部品」をなくしてます。
加工に出す部品を相手がわかっていればわざわざ「この部品」と言う必要はないですよね。
”拿去” は「持っていく」という意味で、どこへ持っていくかと言うと ”外面”、ここでは「社外、社外の業者」の事を表しています。
何をしに持っていくかと言うと ”加工”「加工する」ためです。
日本でも同じで、機械関係の仕事をしている人同士の会話で
Aさん:「この加工どうする?うちでする?(社内でする?)」
Bさん:「これけっこうめんどくさいな。外に出すか(業者に出すか)」
みたいな会話になります。それと同じですね。
台湾でもお互いにわかっている事は極力省いて会話します。
気を付けてほしいところは、この文章だけを単体で見ると「これを外(屋外)へ持って行って加工して下さい」という意味になります。
”外面” は「表面、外側」とうい意味で、家の外を表す場合もよく使われます。
あくまでも社内で加工が出来ない事を話し相手も理解している上での会話です。
5 バリ、面取り
バリがあります
yǒu máo biān |
有毛邊 |
ヨウ マオ ビィエン |
加工してもらった部品にバリがあった時にはこう言います。
雑な加工業者に出した時はありますよね、台湾でもよくあります。
”有” は「ある、持っている」、”毛邊” は「面取りや仕上げが出来ていない縁の部分」という意味です。
「面が取れてない」と同じ表現にもなります。
「バリ」はもう一つ ”毛刺”(máo cì)という言い方があります。
嫁に聞くと ”毛刺” とまず答えましたが、うちの会社では ”毛邊” とみんな言ってますね。
設備スタッフに「毛刺とは言わないの?」と質問したら、「我們很少用(私たちはあまり使わない)」と言われてしましました。
日本でもそうですが地域や会社によって物の言い方、呼び方が違ったりしますよね。
台湾でも同じで、地域や会社によって物の呼び方が違うようです。
バリを取って下さい
qǐng bǎ máo biān xiū yì xiū |
請把毛邊修一修 |
チン バァ マオ ビィエン ショー イー ショー |
バリを取ってほしい、面取りしてほしい時はこう言います。
”修一修” の ”修” は「修理する、直す」という意味で、”~ 一 ~” は「ちょっと~する」「~してみる」という言い方です。
全体で「バリをちょっと修理してください」という意味になります。
この場合、なぜ ”磨”「磨く、研ぐ」を使った ”磨一磨” 「ちょっと削ったり、ちょっと研いだりする時によく使う言葉」と言わないのか。
それはバリの状態によるからです。
バリの状態によってペンチで引っ張ると取れる時もあるし、ヤスリやサンダーで削ったりする場合、面取り器でグリグリする時もあります。
そういった作業方法をひっくるめて「修理」という言い方をしているわけですね。
方法を問わず「ちょっとバリを直して下さい」という表現です。
6 まとめ
- ”請在這裡鑽孔”
「ここに穴をあけて下さい」 - ”請在這裡攻牙”
「ここにタップを切って下さい」 - ”請在這裡鑽孔、再攻牙”
「ここに穴をあけてタップを切って下さい」 - ”請把這個零件拿到其他加工廠商去加工”
「この部品を加工業者へ加工に出して下さい」 - ”請把這個拿去外面加工”
「これを加工に出して下さい」 - ”有毛邊”
「バリがあります」 - ”請把毛邊修一修”
「バリを取って下さい」
ドリルで穴をあける作業の ”鑽孔” ですが、発音する時の四声を「zuān kǒng」と表記しています。
ですが「zuàn kǒng」と発音しても問題ありません。どちらでも通じます。
機械、設備関係の仕事をしていれば穴あけやタップ加工は必ず必要ですよね。
加工は他にも溶接や塗装といったものがありますがそちらはまた後日紹介できればと思います。
是非あなたの仕事に役立てて下さい。
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