こんにちは、台湾在住のれんです。
台湾では赤ちゃんを出産したお母さんのための「坐月子」という習慣があります。
台湾に昔からある伝統的風習で、産後数週間~1ヶ月ぐらいの間
- 家の外に出ない
- 水に
触らない - 冷たいものを食べない
といった事をする事で更年期の症状が楽になると言われてるんですね。
日本でも産後しばらくは休みますが、水に触らないとか、家の外に出ないなんて事はないですよね。
そんな台湾特有の習慣「坐月子」をうちの嫁(台湾人)が体験したのでレポートしてみました。
「やってみたいけどどうしょうかな?」と迷っている方の参考になれば嬉しいです。
月子中心
「月子中心」と言うのは、「坐月子」をする専門施設のことです。
滋養強壮のある料理や赤ちゃんの入浴をスタッフがやってくれる、家で坐月子が出来ない人ための施設。
他にも吸引器で母乳を出す方法を教えてくれたり、一緒に手伝ってくれるし、部屋の掃除も清掃員の方がやってくれたりと、至れり尽くせりなんですよ。
ちなみに、「中心」というのは「施設」「センター」という意味で、月子中心を日本語にすると「月子センター」といった意味になります。
「老人安養中心」と書いてあれば「老人介護センター」と言う感じですね。
この月子中心、台湾では大きい産婦人科の病院内には大体設置されてるんですね。
子供を出産してそのまま病院を出ることなく、月子中心の部屋へ移動できるのですごく楽。
月子中心だけを経営している場所もありますが、それよりも月子中心がある病院を選んだ方が楽チンです。
私の嫁が出産して月子中心をした病院はこちら ↓
「輔英科技大学附設医院」です。病院が大きすぎていい写真撮れなかった(^_^;)
台湾南部にある屏東縣の東港という所にある病院。
本当はこの記事 ↓
で書いたように桃園市の中壢區にある「宋俊宏婦幼醫院」で出産、坐月子をするつもりだったんですが、訳あって嫁の故郷の屏東縣に帰って出産することになったんです。
この病院は嫁の親戚や友達から聞いて評判がよかったから選んだんですが、人も親切で設備も整ってるし、とてもいい病院でした。
屏東縣に住んでいる方にはおすすめです。
月子中心の設備
では私たちが借りた部屋をご紹介しましょう。
散らかっててすいません(笑)
月子の部屋は10部屋ぐらいあって、大きい部屋と少し小さい部屋がありました。
私たちが部屋を借りる時は1部屋だけしか他の利用客がいなくて選びたい放題。
で、部屋が大きくてベッドとソファーが新しいこの部屋に決めました。
事前に施設の人が案内してくれて部屋を見て決めるんですが、部屋の位置やソファーの大きさがどの部屋も違ったんでちょっと迷いましたね。
他にも、
パソコン用のRUNケーブルがあったり、
もちろん洗面所やトイレも完備、写真には写ってないですがシャワーもあります。
フロア全体でつながるWiFiもあって、部屋の入口付近にパスワードを書いた紙が貼ってあります。
これはもう、ちょっといいホテルと同じですね。
冷房もきいてて実家より居心地がいいし、ここに住みたいぐらい(笑)
部屋以外にも同フロアに共用スペースもあり、レンジや哺乳瓶の乾燥機、コンロや炊事場なんかもあります ↓
至れり尽くせりですね。
ここはほとんど使いませんでしたが。
とにかく設備は充実しているので、着替えや洗面用具等を準備しておけば大丈夫です。
月子餐
坐月子の時に食べる料理の事を「月子餐 yuè zi cān」と言います。
これは部屋を借りずに家で療養する時でも頼めます。
月子餐をしている料理屋さんに頼めば届けてくれるんですね。
私たちは病院で部屋を借りるのと同時に頼みました。
これがなかなかの量と味でしたね。
私もちょっと食べさせてもらったんですが普通に美味しかったです。
少し薄味でしたが、栄養をちゃんと考えてるなっていう料理でした。
↑ これがこの日のメニュー。
漢字ばっかりでよく分からないと思うので写真をどうぞ。
晩御飯の写真をピックアップしてみました。
美味しそうですよね。
毎日こんな料理を食べれるなんてちょっとうらやましい。
栗子馬鈴薯雞塊
香菇肉絲米糕飯
昆布時蔬燉牛肉
龜鹿二仙膠燉猴頭菇
椒藍魚肚
紅麴羊肉炒青木瓜
黒豆杜仲茶(月子水)
ちなみに昼ご飯はこちら ↓
美味しそう。産後で疲れたお母さんには最高でしょう。
こんなん、私も毎日食べたいですわ。
でも、でもですよ、気になる費用の方は一日で1600元!
高っかー!
嫁がどうしてもと言うので承諾したんですが、利用する日数によっては家計をかなり圧迫します。
一日単位で予約できるのでお金と相談して決めましょう。
月子中心の費用
費用はけっこうかかります。
部屋代は一日3200元。
30日間ですと96000元になります。
月子餐は上で書いたように一日1600元で、30日間だと48000元かかりますね。
でもこれ、料理のランクがあって、
Aランクは一日1600元、Bランクは一日1400元でした。
部屋もそうですが施設によって料金が違うと思うので、ここに書いた値段は私たちの例としてあくまでも参考までに。
トータル費用はすごい事になるので「ご利用は計画的に」ですね(笑)
最後に
お値段はかなり張りますがそれに見合うだけのサービスだと思います。
自宅で療養して料理だけ注文するのもいいですし、部屋だけ借りて赤ちゃんの世話をやってもらい、料理は家の人が作った物を食べるという事も出来ます。
1ヶ月やるとなるとかなりの費用がかかるので、お金と相談して月子の日数や料理をどうするかなど決めた方がいいですね。
うちの場合、本当は自宅で療養して料理と赤ちゃんの入浴だけを、友達のお母さんに頼む予定だったんですよ。
それで費用を抑えようとしていたんですが、嫁の故郷で出産する事になったので仕方ないですね。
それと病院の月子中心で月子をする利点がもう一つあります。
それは新生児室が部屋の近くにある事です。
赤ちゃんを見たい時だけ部屋に連れてきてもいいし、ずっと部屋で赤ちゃんと一緒に過ごして疲れた時に新生児室に戻す、なんて事もできるんですよ。
昼はずっと一緒で、夜はゆっくり寝たいから新生児室に預ける。
これもお母さん方には嬉しいですよね。
台湾での出産を考えている日本人女性の方、参考になりましたでしょうか。
産後にゆっくり休みたいと考えていたら是非利用してみて下さい。
それでは!
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