こんにちは、台湾在住のれんです。
台湾南部の屏東縣に「三地門 sān dì mén」という、台湾の原住民「パイワン族」の人たちが多く住むところがあります。
パイワン族の人たちが多く住んでいるだけあって、ここでは原住民の文化、衣装や飾りなどを見る事が出来るんですね。
なかでもパイワン族の民芸品として有名なのが「琉璃珠 liú lí zhū」というアクセサリー。
日本では「トンボ玉」と呼ばれている色鮮やかなガラス工芸品です。
三地門ではこの琉璃珠を買うだけでなく手作り体験できるお店があるんですよ。
前から行ってみたかったんですが、嫁(台湾人)が急に行ってみたいと言い出したので念願叶って行ってまいりました。
琉璃珠作りを体験してきたのでレポートしてみたいと思います。
蜻蜓雅築珠藝工作室


訪れたのはこのお店、
qīng tíng yǎ zhù zhū yì gōng zuò shì
「蜻蜓雅築珠藝工作室」
「蜻蜓」というのは日本語で「トンボ」という意味です。
ここからトンボ玉っていう名前が来てるのかな?

1階が琉璃珠の販売とDIY体験教室。
2階がレストランとパイワン族の資料館になってます。
まずこのお店の入口が分かりにくい(^_^;)
場所は山を登る途中にあるんですが、途中ちょっと横道に入ったところにあるんですね。
私たちは車で行ったんですが、このお店がある所よりさらに上った場所に無料駐車場があったのでそこに車を止めてから行きました。
お店に入ると1階には色々なデザインの琉璃珠がたくさん売られているんですが、写真撮影NGという事でここではご紹介出来ません。
デザインを他のお店に盗まれる可能性があるからでしょう。残念(+_+)
でもDIY体験の写真は撮影OKとの事。

こんな感じで熟練の職人さんが作業してます。


テーブルの上には道具がいっぱい。
カラフルでいいですね。
まず最初にDIY体験からご紹介しましょう。
蜻蜓雅築珠藝工作室 DIY体験
まずお店に入って左側にあるレジの店員さんに申し込みます。
1回のDIYで300元。
店員さんから ↓ の中からタイプを選んで下さいと言われます。

まず飾りのタイプを5種類から選んで、次に琉璃珠のタイプを写真上の12種類から選びます。
この12種類なんですが、それぞれのデザインに意味があるんですね。



お店に飾ってあった写真です。
ちょっとわかりにくいですが、それぞれに意味や伝説があって、お守りの役目をしているみたい。
で、どのデザインにするか決めると、店員さんから小さい紙をわたされるんですが、そこに教えてもらえる先生の名前が書いてあります。
先生が座っているテーブルにネームプレートが置いてあるので名前を探します。
先生の所に行って紙を渡すとそこから始まるんですが、先客がいた場合は順番待ちになります。
順番が来たら架けてあるエプロンと安全メガネを付けて、あとは先生に身を任せるような感じです。

土台となる丸い形のガラス玉をまず先生が作ってくれるんですね。

それに色を付ける作業を一緒にしてくれるんです。
私が選んだデザインは緑の下地に目の形がいっぱいあるやつ。
土台のガラス玉をバーナーで温めながら、棒状の物を溶かして色を付けます。
先生が手を取ってやってくれるのでそれほど失敗はしないでしょう。

目の形は4色あって、まず1色目の色を付けると ↓ のように台の上で転がして盛った色を平たく、丸くしていきます。

これも最初は先生と一緒に転がして丸くするんですが、途中から一人でさせてくれます。
でもちょっと難しくて、真ん丸にならない。
慣れというかコツが必要ですね。
この作業を4回繰り返すと私の作業は終了。
後は先生が奥の部屋へ持って行って1時間ほど焼きます。
焼きあがるまでは待ち時間になります。
ここで、4歳の娘がやりたいと言い出したので、先生に聞いてみると「4歳でも出来るよ」との事。
せっかくだし先生が付いてるから危なくないだろうと思いやらせてみる事に。
デザインを選び、お金を払って先生の所へ。

子供用のエプロンもちゃんとあります。
かわいいですねー。

私の時と同じく、先生がまず土台を作ります。


赤い土台のガラス玉に白い色を塗ります。

そして同じように台の上で転がして丸くします。
なんかあっさりと終了。
「えらい早くないか?!」
と思ったんですが、ここで気が付きました。
これ、選ぶデザインで難易度が変わりますね。
私が作ったのは緑のガラス玉に黄、オレンジ、白、青の4色の丸を付けるので4工程必要。
しかも1回目の丸の中に2回目の丸、というように丸をだんだん小さく、きれいな丸を付けないといけないのでちょっと難しい。
娘が作ったのは赤のガラス玉に白色の横線を数本付けて転がしただけ、1工程で終わってるんです。
しかも横一直線に白色の棒を引っ張るだけなので全然簡単なんですよ。
4歳の子供なので逆に良かったんですが、これは大人がやると物足りないと思います。
いや、これ最初から知ってたらもうちょっと難しそうなのを選んでましたよ。孔雀の羽のような形とか。
次回行く機会があれば自分でデザインを考えといて、先生にお願いしてみようかな。
オリジナルの物が作れれば面白いですよね。

焼きあがると今度は写真の方が紐の部分を作ってくれます。

私はブレスレットのタイプを選んだんですが、この中から4個好きなのを選んでと言われました。
ただ紐を付けるだけだと思ってたんですが、ちゃんと手編みで凝った編み方をするんですね。
手に巻いた時に自分で調整できるようにもしてくれてます。
そして完成したのが ↓ こちら。

ちょっとブサイクだけど、まあこんなもんでしょう。
手作り感があっていいじゃないですか。
娘が作ったのはこちら。

こっちも手作り感全開ですが、かわいい。
記念として残るので大事にします。

これは嫁が買った琉璃珠。550元。
これをもしDIY体験でやるとどうなるんでしょうか?
焼きながら凹みをつけるだけのような。一番簡単に作れそう。

これは日本にいる私の母親へのお土産に購入。200元ぐらい。
私はこのデザインが一番好き。
綺麗ですよね。
他にも凝ったデザインの物や、サイズが大きい物まで、たくさんありました。
今度来た時は奮発してちょっと高価な物を買いたいですね。
蜻蜓雅築珠藝工作室 2F レストラン
2階にレストランとパイワン族の資料館があるんですが、こちらもご紹介しておきましょう。



工芸品を扱うお店らしく店内は洒落てますね。

こんなテーブルとイス、どこで売ってるんじゃろ?

これ ↑ が昼食のメニュー。
「高っか!」
「いや、高いわ!」
もうとりあえず一つ頼んで親子3人で食べる事にしました。

これ ↑ が飲み物やデザートのメニュー。
三地門といえば「愛玉 ài yù」が有名。
台湾のスイーツの一つで、日本人は「愛玉ゼリー」と呼んでます。
なので「若水愛玉」なるものを二つ注文。

まず先に「若水愛玉」が来てしまった。
うーん、デザートだからメインディッシュの後でいいんですが・・・、まあいっか。


ゼリーをすくってみると弾力が無い。
普通もうちょっと硬いというか、弾力があるというか、なんか水っぽい。
食べてみるとほんの少しレモンの味がするけど、ほとんど味がしない。
うん、正直おいしくないですわ(+_+)
嫁もおいしくないと言ってました。
私は台湾にある「TEA’S 原味」という飲料店の「冬瓜愛玉」が好きでよく飲むんですが、「TEA’S 原味」の愛玉の方が全然おいしいです。
で、せっかく注文したので頑張って食べたんですが、途中嫌になって残しました。
だって量が多いんですよ。
その後なかなかメインディッシュが来ないのと、店の中は熱いので外にあるテーブル席に移動。




こっちの方が涼しくて気持ちいい。
ここも凝った作りで、天井もなんかすごい事になってる。
そうこうしているとメインディッシュが登場。


「燒烤鮮嫩鶏腿排」
こっちは普通においしかったです。
鶏肉も柔らかいし、ポテトもおいしい。
作るのに時間かかりすぎだけど、美味しかったからまあいっか。
蜻蜓雅築珠藝工作室 2F 資料館

2階レストランの奥にちょっとした資料館があるので少しばかりご紹介を。


パイワン族の女性が着る衣装なんですが、普通はこの青色ではなくて、黒地に赤や黄色の刺繍をした衣装が多いです。
この青い衣装も子供が着ているのを見た事があるんですが、何が違うのか嫁に聞いてもわかりませんでした。

これがよく見る衣装です。
こう見ると青い方がオシャレで綺麗な気がする。



他にもパイワン族の装飾品がいろいろと展示されています。
嫁がパイワン族で、親戚の原住民が結婚すると必ず原住民式の結婚式をやるんですね。
その時に原住民の衣装と装飾品を身に着けるのでもう見慣れているんですが、ここにある古い物はやっぱり珍しい。
嫁も珍しそうに見ていました。
ちなみに私たち夫婦の結婚式の写真はこちら ↓

これは写真屋さんで撮ったものなんでポーズ決めてるんですが、原住民式結婚式の当日も同じ衣装を着ました。
衣装は結婚式用に新しく作ったんですが結構高いです。
最後に
琉璃珠が焼きあがるのを待っている間に店内をウロウロしていたんですが、レジの正面に台湾の映画「海角七号」のポスター ↓ が!

嫁の話ではこの映画で出てくる琉璃珠はこのお店で作ったものらしいです。
だからポスターにサインがしてあるんですね。
この映画は2008年に台湾で公開されて大ヒットした日本人と台湾人の物語(詳しくは「海角七号」で検索してね)。
私もDVDを持ってるんですがなかなかいい映画です。
この映画を見てからこのお店に来れば、聖地巡礼みたいな楽しみ方ができるかも。
あと、DIY体験は楽しかったですよ。
学生さんや家族連れの方も楽しそうに作ってましたね。
日本円にして1200円ぐらいなので値段も高くないと思います。
先生方も優しくて、フレンドリーな雰囲気でした。
娘がガラスの棒で遊んでいても優しく見守ってくれていたし、気遣ってくれてましたね。
台湾らしく大らかな方たちでした。感謝です。
台北101に行ったり小龍包を食べたりするのもいいですが、こういった台湾の民芸品を自分で作る体験もいい記念になりますよ。
お店に行った時は是非体験してみて下さい。
それでは!
蜻蜓雅築珠藝工作室
住所:屏東縣三地門鄉三地村中正路二段九號
営業時間:8:30~18:00(土曜日:8:30~20:00)
定休日:年中無休
Face Book:https://ja-jp.facebook.com/dragonfly.beads.art.studio/
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