こんにちは、台湾在住のれんです。
今回は「要」の色々な使い方についてご紹介します。
「要」でまず思い浮かぶのは「~が欲しいとか「~したい」という使い方だと思うんですが、他にもたくさん使い方があるんですね。
良く使われるのが、
- 欲しい、いる
- ~したい
- ~しなければならない
- かかる(お金や時間が)
- もらう
といった表現。
その中でも「~したい」という表現は「想」もありますよね。
中国語を勉強し始めた頃は「~したい」と言いたい時に、「想」を使うのか「要」を使うのかよくわかりませんでした。
台湾で生活していると自然と使い分けができるようになったので、その辺の違いなんかも交えてご紹介しましょう。
1 欲しい、いる
「要」でまず初めに覚えるのが「ほしい、いる」という使い方ですね。
実際に日常会話で一番よく使われます。
- 「我要~」 : 「わたしは~がほしい」という願望を表す表現。
- 「你要~嗎」「要不要~」 : 「~が欲しいですか?」「~はいりますか?」という相手に何が欲しいか質問する表現。
- 「不要」「不用」 : 「要らない」「ほしくない」という否定の表現。
基本は上記の使い方なんですが気を付けるポイントがあります。
それは「不要」と「不用」の使い分けです。
教科書では「要」の否定は「不要」とありますが、実際は「不用」の方をよく使います。
「不要」は「いりません、いらない」とはっきり断る言い方。
「不用」は「いいです、いいですよ」といった相手に失礼のない断り方になります。
家族や親しい関係の人には「不要」、上司やあまり親しくない人には「不用」というように使い分けてます。
家族や友達でも親切で何かをくれたり、何かをしてくれようとした時は「不用、不用」と返しますね。
例文
nǐ yào shén me
你要什麼?
( 何が要りますか?)
wǒ yào zhè ge
我要這個
( これが欲しいです )
( これが要ります )
wǒ yào xīn de shǒu jī
我要新的手機
( 新しい携帯電話が欲しいです )
wǒ yào liǎng wǎn niú ròu miàn 、hái yào shí gè guō tiē
我要两碗牛肉麺、還要十個鍋貼
( 牛肉麺2杯、あと餃子10個下さい )
yào dài zi ma
要袋子嗎?
( 袋はいりますか?)
bú yòng
不用
( いいです )
コンビニでレジ袋がいりますか?と聞かれた時に、要らない時は「不用」で返します。
「不要だとちょっとキツイ言い方になるよ」、と台湾に来たばかりのころ嫁(台湾人)に教わりました。
yào bāng máng ma
要幫忙嗎?
( 手伝いましょうか?)
bú yòng 、bú yòng
不用、不用
( いえ、いえ、結構ですよ )
この「不用」を2回繰り返す言い方はよくしますね。
日本語でいうと「いいです、いいです」と断る時の使い方と似ています。
私もよく使ってます。
zài zhè lǐyào gài yìn zhāng
在這裡要蓋印章
( ここに押印がいります )
bà ba yào wǒ shàng dà xué
爸爸要我上大学
( お父さんは私に大学に行ってほしい )
hǎo xiàng shàng si yào wǒ jīn tiān jiā bān
好像上司要我今天加班
( 上司は今日残業してほしいみたい )
wǒ péng yǒu yào wǒ yì qǐqù lǚ yóu
我朋友要我一起去旅游
( 友達は私も一緒に旅行に行ってほしい )
2 ~したい
「~したい」と表現する時は「想 xiǎng」か「要」、もしくは「想要」を使います。
この三つはどう使い分けるんだろう?と思う方は多いんじゃないでしょうか。
どう使い分けるかと言うと、
- 「想」 : 「~したい」という希望、「~したい」という気持ちが軽い時に使う
- 「要」 : 「~したい」という気持ちが強い時に使う
- 「想要」 : 「想」よりは強く、「要」よりはすこし弱い感じ
想 < 想要 < 要 右に行くほど願望が強いと覚えればいいです。
私はほぼ感覚で使い分けてますが(笑)
具体的な「想」と「要」の使い分けはというと、まず例文を見て下さい。
例文
nǐ xiǎng chī shén me
你想吃什麼?
( 何を食べたい? )
wǒ xiǎng chī Mài hàn bǎo
我想吃漢堡
( ハンバーガーが食べたい )
nǐ yào chī shén me hàn bǎo
你要吃什麼漢堡?
( 何のハンバーガー食べたい? )
wǒ yào chī dà Mài kè
我要吃大麥克
( ビッグマックが食べたい )
ma 、wǒ yào mǎi xīn de shǒu jī
媽 、我要買新的手機
( お母さん、新しい携帯電話が買いたい )
nǐ yào mǎi shén me shǒu jī
你要買什麼手機?
( 何の携帯電話を買いたいの? )
wǒ yào SONY de 、zhè ge yuè shàng shì de
我要SONY的、這個月上市的
( ソニーの今月発売するやつが欲しい )
ma 、wǒ xiǎng qù gōng yuán wán
媽 、我想去公園玩
( お母さん、公園に遊びに行きたい )
nǐ yào qù nǎ lǐ de gōng yuán wán
你要去哪里的公園玩?
( どこの公園に遊びに行きたいの? )
wǒ yào qù shàng cì qù de dà gōng yuán wán
我要去上次去的大公園玩
( この前行った大きい公園に遊びに行きたい )
最初の例文でまず何を食べたいか聞くときに「想」を使ってますよね。
まず食べたいかどうか、何を食べたいのか、ということが具体的にわかっていないからです。
それから「ハンバーガーが食べたい」、とわかってから「要」を使ってどんなハンバーガーが食べたいのか聞いてます。
相手が何かを食べたいと知っているからですね。
二つ目の例文ではいきなり「要」を使って携帯電話が買いたいと言ってます。
買いたいという気持ちが強くて、自分の中ではもう買うつもりでいるからですね。
「想」は、~したいと思っていても具体的にまだ決まっていない時、
「海に行きたいなー」とか、「ゲームしたいなー」というまだ軽い気持ちの時ですね。
それに対して「要」は、したい事が大体決まっていたり、すでにするつもりでいる時に使います。
「週末は友達と海に遊びに行きたい」「学校が終わったら晩御飯までゲームしたい」とかですね。
3 ~しなければならない
「要」には「~しなければならない」「~するべき」という意味もあります。
例文
wǒ bú yào chī cài
我不要吃菜!
( 野菜はいらない! )
yào chī
要吃!
( 食べなさい! )
食事中によくある会話ですね。
「我不要吃菜!」この時の要は「ほしい、いる」の否定で、「いらない」になります。
「要吃!」の要は「~しなければならない、~すべき」の意味で、「食べなければならない、食べないといけませんよ」という意味になります。
wǒ jīn tiān yào qù yī yuàn
我今天要去医院
( 今日は病院に行かないといけない )
míng tiān yào hái DVD
明天要還DVD
( 明日借りたDVDを返さないといけない )
jīn tiān de kāi huì 、wǒ yào cān jiā ma
今天的開會、我要参加嗎?
( 今日の会議は私も参加しないといけませんか? )
yī dìng yào a
一定要啊!
( 必ず必要ですよ )
ここで「一定要」と出てきますが、これは「必ず必要」「絶対必要」という意味になります。
「要」の強調ですね。
日本語だと「絶対必要ですか?」とよく言いますよね。
絶対という中国語もあるのでそのまま「絶対要嗎?」と言いたくなるんですが、ネイティブはそういう時「一定」をよく使います。
「絶対要嗎?」でも間違ってないし通じますが、ここは現地に合わせて「一定」を使ったほうがよりネイティブ感がでますね。
4 かかる(時間やお金が)
「~時間かかる」「~日かかる」「~円かかる」といった、時間やお金がどれだけ必要かを表す時にも「要」を使います。
これもよく使うので覚えておきましょう。
例文
shī gōng fèi yòng dà gài yào duō shǎo
施工費用大概要多少?
( 工事費用は大体どれぐらいかかりますが?)
dà gài yào wǔ qiān kuài qián
大概要五千塊錢
( 5千元ぐらいかかります )
cóng rì běn dào tái wān yào wǔ wàn rì bì
從日本到台湾一個人要五萬日幣
( 日本から台湾まで一人5万円かかります )
xiū lǐ yào duō jiǔ
修理要多久?
( 修理にどれぐらい時間がかかりますか?)
dà gài yào sān ge xiǎo shí
大概要三個小時
( 3時間ぐらいかかります )
jì gěi wǒ de bāo guǒ sān tiān dào de liǎo ma
寄給我的包裹三天到的了嗎?
( 送ってくれる荷物は3日で届きますか? )
yào shí tiān
要十天
( 10日かかります )
5 もらう、要求する
「もらう」「要求する」という表現をする時にも「要」を使う事があります。
「もらう」というと、「給我」という表現がまず思い浮かぶと思います。
tā gěi le wǒ yī gè qiǎo kè lì
他給了我一個巧克力
( 彼は私にチョコレートをくれた )
直訳すると「くれた」になるんですが、「彼からチョコレートをもらった」とも訳すことも出来るんですね。
日本語では「あげる」「くれる」「もらう」という表現の違いは、あげる人を主語にするか、もらう人を主語にするかで決まります。
でも中国語ではあげる人は主語、「給」の後はもらう人、として物の移動を表します。
- 我給他~ 「彼に~をあげる」
- 他給我~ 「彼が~をくれる」「彼から~をもらう」
というようになるんですね。
私の嫁(台湾人)が「あげる」「くれる」「もらう」の使い方をよく間違うのもそういった違いからでしょう。
外国人からすると日本語はやっぱり難しいでしょうね。
ちょっと「要」から脱線してしまいましたが(^_^;)
なので「給」を使って「もらう」と表現できてしまので「要」を使う頻度は少ないですが覚えておいて損はないですよ。
例文
nǐ yào le shén me
你要了什麼?
( 何をもらったの? )
wǒ yào le dàn gāo
我要了蛋糕
( ケーキをもらいました )
gēn shèng dàn lǎo gōng gōng yào le shén me
跟聖誕老公公要了什麼?
( サンタクロースから何をもらったの? )
wǒ yào le bā bǐ
我要了芭比
( バービー人形をもらったよ )
nǐ gēn fù mǔ yào shén me lǐ wù
你跟父母要什麼生日礼物?
( 誕生日プレゼントは両親に何をお願いしたの? )
wǒ gēn tā men shuō yào huá bǎn chē
我跟他們說要滑板車
( キックボードが欲しいって言ったよ )
6 まとめ
もう一つ「要」の用法で分かりにくいところに、「~したい」と「~しなければならない」の違いがあります。
「要」はどちらにも意味がとれるのでちょっと分かりにくい時があるんですね。
こういう時は前後の文から「したい」のか「しないといけない」のかを判断する必要があります。
例えば、
wǒ yào qù yī yuàn
我要去医院
これだけ見ると病院にいきたいのか、行かなければいけないのかわかりませんよね。
でもこうなるとどうでしょう。
wǒ hǎo xiǎng gǎn mào le
我好想感冒了
( 風邪をひいたみたいだ )
wǒ yào qù yī yuàn
我要去医院
( 病院に行きたい )
風邪をひいたから病院に行きたい、というニュアンスになりますよね。
次に下の例文を見て下さい。
wǒ bìng hái méi zhì hǎo
我病還没治好
( 病気はまだ良くなってません )
jīn tiān wǒ yào qù yī yuàn
今天我要去医院
( 今日病院に行かないといけない )
行きたくて病院に行くわけじゃなくて、まだ病気がよくなってないから病院に行かなければならないというのが分かりますよね。
「要」には色々な使い方があって最初は戸惑うかもしれません。
でもよく使うだけに中国語で話をする機会が多ければすぐに慣れますよ。
それでは、中国語の勉強がんばりましょう!
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